ハイレゾ音源について-R12024年04月18日 14:38

久しぶりにオーディオの記事を書きます。
昨日のブログは、眠くて中途半端になってしまいましたので書き直しました。
私見ですが、96kHz/192kHz 24bitが再生できればよいと考えています。
添付波形はピアノソロの冒頭部分です。

1. High Definition Audioの現状
PCのマザーボードがサポートしている。
44.1kHzはサポートしているが、88.2kHz・176.4kHzはネイティブではサポートしていないようです。
DSDには対応していない。

2. ハイレゾ音源(クラシック、ジャズ)
96kHz 24bitのflacが主。192kHzもある。
88.2kHz・176.4kHzは稀。
DSD音源はマイナーレーベルしかない。

テクトロニクスのオシロのページによると、
Sin(x)/x補間を使用して波形を正確に再現するためには、最低でも信号の最高周波数成分の2.5倍 のサンプル・レート
直線補間を使用する場合は、最低でも信号の最高周波数成分の10倍のサンプル・レー トが必要になります。
https://www.tek.com/ja/documents/primer/evaluating-oscilloscopes

音楽信号(特に倍音)は過渡的に変化するので、10倍のサンプリングレートが望ましいと考えます。96kHzであれば、重要な10kHzまで良好です。192kHzになると可聴周波数の20kHzまで良好になります。

3. SACDのDSD音源の経緯
精度の高いマルチビット型DAコンバーターは高価であった。
1bitΔΣDAChはアナログ部分の精度が低くても良いため、コスト削減できる。
チップの内部信号を保存媒体にしたのがSACD/DSD。
2.8MHz 1bitのDSD方式は、DACチップメーカー各社がさらに高速な128倍、256倍オーバーサンプル、しかも1bitではなく4bitや5bitなどといった内部演算を導入しはじめたため、結果的にSACDに採用された2.8MHz 1bit DSDというのは、「過渡期に生まれた中途半端に高音質なフォーマット」という扱いになってしまいました。
以下のページに経緯が書かれています。
https://sandalaudio.blogspot.com/2016/01/2015-dsddsd256.html

1bitの場合、無信号をH, Lの繰り返しでの表現(ローパスフィルタにより除去すればよいという乱暴なやり方)になりますが、4bitであればノイズ問題が大幅に改善されます。

4. 現在のマスタリング技術
DXD(Digital eXtreme Definition)は、元々はスーパーオーディオCD(SACD)で使われているオーディオ規格であるDSD(Direct Stream Digital)で録音されたハイレゾ音源を編集するためにフィリップスとMerging Technologiesによって開発されたデジタルオーディオフォーマットである。SACDで使用されている1ビットのDSDフォーマットは編集に適していないため、DXDやDSD-Wideなどの代替フォーマットをマスタリング段階で使用する必要がある。
DSDサンプルレート(64fs、2.822MHz)で音量、EQ、クロスフェードの編集が可能なDSD-WideやDSD Pureとは対照的に、DXDは24ビットの解像度(Red Book CDで使用されている16ビットより8ビット多い)を持つPCM信号で、Red Book CDのサンプリング周波数である44.1kHzの8倍である352.8kHzでサンプリングされている。データ・レートはチャンネルあたり8.4672Mビット/秒で、DSD64の3倍である。
DXDは当初、Merging Pyramixワークステーション用に開発され、2004年に同社のAD/DAコンバーターSphynx 2と共に発表された。この組み合わせにより、DXDで直接録音・編集が可能になり、サンプルはSACDにパブリッシュする前に一度だけDSDに変換される。DSDを変換する際に発生するノイズは20kHzを超えると劇的に上昇し、編集時に信号をDSDに戻すたびにノイズが増えるため、これはユーザーにとって大きなメリットとなる。
今日、DXDは一部のHDウェブストアで音楽配信フォーマットとしても使用されている
https://en.wikipedia.org/wiki/Digital_eXtreme_Definition

DSDは、SACDがその直接の競争相手であるPCMベースのDVD-Audioよりも実際に成功したとはいえ、消費者市場では比較的小さな成功を収めた。適切なソフトウェアが限られているため、記録されたDSDデータを直接操作することは難しい。DXDのような新しい高解像度PCM規格の出現は、DSDの市場ニッチをさらに制限した。
https://en.wikipedia.org/wiki/Direct_Stream_Digital

5. 主要レーベルのフォーマット
96kHz 24bitのflacが主。192kHzもある(flacはオープンソースで標準フォーマットになっている)。88.2kHz・176.4kHzは稀(消費者が周波数の高い方を選ぶ。映像系との相性が良い。)
DSD、DXDは2xHDなどのマイナーレーベルが取り扱っている。
DSDは統一規格がないのも問題(dff,.dsf)である。