【安全サイドの評価?】 トリチウム 生物内で濃縮されず2025年04月06日 19:26

いくつか気になる点があったので、Xに投稿しました。
https://x.com/HD_mount_Music/status/1908710848102883531

(1) 電力会社は、安定した供給(価格・停電・迅速な事故対応...)が使命であり、石橋を叩いて渡る保守的な文化だと思います。
リスクアセスメント、KY(危険予知)、フェールセーフ、フールプルーフなどが思いつきました。
安全よりも目先の損得を重視しているように見えてしまいます(自然・生命は複雑で飼育環境での評価は危険)。

(2) 加害企業の東電や推進者(政府や原子力の専門家主体の規制委員会)ではなく、中立・反対派がトリチウムの評価をすべきだと思う。

(3) トリチウムの生物濃縮は、悪い結果が出ないように外部からエサを与えて有機結合型トリチウムが少ない状態で意図的に評価している可能性はないか?
水俣病の原因は有機水銀です。有機物との結合の状態により、影響が異なる知見が既にあります。

(4) トリチウムの生物濃縮を記載した資料
ALPS処理水の海洋放出がもたらすもの / 北海道がんセンター 名誉院長 西尾 正道様
「トリチウムも有機結合型トリチウムは生物濃縮を起こし、また人体の全ての物質の化学構造式に水素として入るので深刻なのである。SrはCaと、CsはKと同様な体内動態であるが、有機結合型トリチウムは生物濃縮を起こし、また生体を構成している物質の化学構造式まで変える放射性物質なのであり、最も深刻な放射性物質である。」
https://www.hokeni.org/docs/2023092700014/

(5) 漁業者や中国・韓国・太平洋諸島の立場からすれば、科学的に大丈夫と高飛車な態度では反発したくなります。迷惑・心配をかけるのだから、低姿勢での対応が必要と思います。

***
以前、見つけた資料

ALPSシステムによって見逃されたトリチウム以外の汚染物質が、海岸付近で時間の経過とともに蓄積される可能性はあると考えている。
「トリチウム以外の放射能が蓄積するため、日本の近海は長期的に影響を受ける可能性があります。その結果、その地域の漁業に打撃を与える可能性があります」と言う。・・・
太平洋諸島の立場からすれば、日本の太平洋への放出は、「環境的な侮辱のひとつに過ぎない」のである。
https://www.npr.org/2023/08/24/1195419846/fukushima-radioactive-water-japan

水中の放射線はほぼバックグラウンドレベルまで希釈されるが、研究者の中には、これでリスクを軽減するのに十分かどうか確信が持てない者もいる。
https://www.nature.com/articles/d41586-023-02057-y

報道の気概-中日新聞社説2025年03月21日 08:33

以前からの気になっていたのですが、リベラル寄りと言われれる中日新聞(≒東京新聞)においても、横並びから離れた強い主張は避けたい。
しかし、差しさわりの無い過去の実績を紹介して、本音を想像してほしいとのスタンスに感じます。

旧統一教会問題、自民党の裏金問題、ジャーニーズ問題、中居正広氏の問題など、表面化するまで報道を避け、相変わらず既得権益を守ることを優先しているように感じます。

太平洋戦争(中国、東南アジア諸国を含む広い範囲です)において、メディアは真実を語らず、結果的に戦争継続に加担した過去の実績から学んでほしいです。

大問題となる前に真実を報道して、被害の拡大を食い止めるのがジャーナリストの役割ではないでしょうか。

海外や社説に挙げられた人は、会社員(あるいは従属する組織の人)である前に、ジャーナリストでありたいとの信念があります。

New York Timesの記載がありますが、以下のように政権やIT巨人に媚びを売らずに自分たちのジャーナリズムの信じる道を進んでいます。

トランプ大統領から極左メディアと牽制されていますが、しっぽを振るようなことをしていません。

ニューヨーク・タイムズは、2023年12月27日にOpenAIとマイクロソフトを著作権侵害で提訴しました。訴状では、OpenAIが数百万件の記事を無許可で利用して言語モデルを開発し、ニューヨーク・タイムズの事業を損なっていると主張されています。

ゆがんだ正義と向き合う(中日新聞/社説)2025年01月06日 15:01

正月休み明けの中日新聞に感心した記事は2件ありました。

2件目は「ゆがんだ正義と向き合う」

トランプ氏の敗北した選挙で不正があったと根拠なく言い張り、憎悪を駆り立て政敵を攻撃する行為を「正義」とは呼ばない。

「勝てば官軍」
道理や手段がどうであれ勝者が「正義」になる意味
ビジネスではどんな手段を使ってでも利益を上げることが「正義」との趣旨で使われることがある。

勝てば官軍でいいのか:トランプ氏や孫正義氏に感じる違和感
松下幸之助さん、稲盛和夫さんは「私企業であっても、本質は世間のもの、公器である」という考えがあった。

日本をはじめ国際社会は、トランプ氏の「ゆがんだ正義」と向き合わねばなりません。その覚悟も問われる4年間の始まりです。

失敗とどうつきあうか?(中日新聞/考える広場)2025年01月06日 13:55

正月休み明けの中日新聞に感心した記事は2件ありました。

失敗について(1件目)

1. 間違えない恥ずかしさ/畑村洋太郎さん

日本の学校で教えるのは、どうやったら「正解」に効率よくたどり着くかということばかり。
かつて「正解」の提供元は中国であった。明治以降は西洋に変わり、戦後は米国。
初めてor未知の問題にぶつかった時に自分で考えて何かをすれば、間違えるのに決まっている。間違えて、じたばたして、いろいろなものが生じる中から、本物がちゃんと生まれてくる。
自分の責任で、ものを考える。自前で考えるとはどういうことかを、根っこから考える。
そういうことをしていないから、事故の責任を自ら取る人も出てこないのではないでしょうか。

2. 捉え方で過去は変わる/G.G.佐藤さん

北京五輪の準決勝で二つ、3位決定戦で一つのエラーをした。
3位決定戦は僕の準備不足。
二つエラーをした選手を星野仙一監督が使うわけないと決めつけていた。
帰国後は自分のことを批判しているのじゃないかと感じて、被害妄想のような精神状態だった。
転機になったのは、野村克也さんの次の一言だった。
「北京五輪で記憶に残っているのは星野とおまえだよ。記憶に残るのは素晴らしいこと。その経験を活かしなさい」

3. 「成否」こそ空虚な観念/白取春彦さん

「失敗」はどこから来るのか。それは組織に属している人の観念ですよ。
自由に生きている人には成功も失敗もありません。
ビジネス界での基準は明確で、もうかれば成功。もうからなければ失敗。
外にある価値に自分を合わせると、自由に生きられなくなり、しんどい。
自分なりの価値を見いだす・創り出す(あえて方法を言えば、哲学書・聖書*を読むこと)
*私は原始仏教を思い浮かべた

日本は冷たい国2024年04月21日 14:03

世界的にみても寄付行動が低調とされる国、日本。
日本の順位は119ヵ国中103位
慈善団体に寄付をした  18% 103位
見知らぬ人を人助けした 24% 118位
ボランティアに参加した 17% 83位
https://book.asahi.com/jinbun/article/15112447

これには、利他の考え方が必要です。
仏教では、「忘己利他」(もうこりた)という言葉があります。
https://www.otani.ac.jp/yomu_page/b_yougo/nab3mq0000000s3z.html

ニューヨークタイムスにも利他が重要なことが書かれていました。
「生徒に教える最も重要なことはシラバスに書かれていない」
「利己的な野心やうぬぼれからは、何もしてはなりません。」「むしろ、謙遜のうちに、自分よりも他人を大切にしなさい。」
https://www.nytimes.com/2024/04/20/opinion/students-humility-american-politics.html

「心のある論理」と「心のない論理」
これを見て、「弱肉強食」と「切磋琢磨」を連想しました。
「私たちは皆、互いに助け合いたいと思っている。人間とはそういうものだ。相手の不幸ではなく、お互いの幸福によって生きたいのだ。」
by チャップリン

池井戸潤さんの「やられたらやり返す、倍返しだ!」は、弱肉強食の考え方だと思う。

日本のAIなどのIT技術は、クローズにしすぎたことと、多重下請け構造により人材が育たなかったことなどにより、海外と比べて遅れた思う。
切磋琢磨よりも、もっと自由でオープンな協力体制「共に栄える発想」が必要だと思う。
https://x.com/HD_mount_Music/status/1781868279776309690