ONELABによりブッシングの電場解析を行ってみました ― 2023年09月13日 20:05
ONELABにより以前作成したいいかげんなBushingのモデルの電場解析を行ってみました(2D軸対称モデル)。
コンデンサコアは、浮遊電極として設定しています。
GUIで設定ができるので、楽です。
但し、ONELABは構造解析ソフトと比べて、熟成されていないと感じました。
積分演算が2次要素に対応していないとErrorメッセージが出ました。一次要素で計算しました。
Post機能がParaviewと比べて、汎用性がないので使いづらい。
Paraviewのpvtuファイルへのエクスポートはメッシュが大きくなると、強制終了してしまう(WSLのDebianにgitバージョンをコンパイルしたものでは、変換できました)。
コンデンサコアは、浮遊電極として設定しています。
GUIで設定ができるので、楽です。
但し、ONELABは構造解析ソフトと比べて、熟成されていないと感じました。
積分演算が2次要素に対応していないとErrorメッセージが出ました。一次要素で計算しました。
Post機能がParaviewと比べて、汎用性がないので使いづらい。
Paraviewのpvtuファイルへのエクスポートはメッシュが大きくなると、強制終了してしまう(WSLのDebianにgitバージョンをコンパイルしたものでは、変換できました)。
オープンソースソフトでの電場計算精度 ― 2023年09月18日 11:32
内部電極が半径0.1m、外部電極が1mの球の電界強度を軸対称モデルにより解析し、電界強度の計算精度を手計算値と比較しました。
電界強度は、Paraviewを用いてPotentialのGradientから求めました。
PrePoMaxについては、ccx2paraviewのスクリプトにより変換しているので、丸め誤差が影響している可能性があります。
https://github.com/calculix/ccx2paraview
メッシュを細かくすればどのソフトを用いても正確です。また、ElmerFEM, ONELAB, PrePoMax, SalomeMecaの精度はほぼ同じでした。
ElmerFEM, ONELABは、静電容量を求めることができます。
日本語の情報が多いのは、PrePoMax, SalomeMecaです。
熱伝導解析と静電場解析の対比は、Culculixのサイトに記載されています。
https://www.xsim.info/articles/CalculiX/ccx-doc/node156.html
電界強度は、Paraviewを用いてPotentialのGradientから求めました。
PrePoMaxについては、ccx2paraviewのスクリプトにより変換しているので、丸め誤差が影響している可能性があります。
https://github.com/calculix/ccx2paraview
メッシュを細かくすればどのソフトを用いても正確です。また、ElmerFEM, ONELAB, PrePoMax, SalomeMecaの精度はほぼ同じでした。
ElmerFEM, ONELABは、静電容量を求めることができます。
日本語の情報が多いのは、PrePoMax, SalomeMecaです。
熱伝導解析と静電場解析の対比は、Culculixのサイトに記載されています。
https://www.xsim.info/articles/CalculiX/ccx-doc/node156.html
ONELABにより静電容量を求めてみました ― 2023年09月19日 14:21
ONELABを用いて電荷と電圧の関係から静電容量を計算してみました。誘電体は空気です。
メッシュは四角要素で細かくしました。
0.1m/1mの同心球(軸対称モデル):
1.97pF/rad→12.4pF(球) / 手計算12.4pF
0.1m/1mの同軸円筒(平板モデル):
24.2pF/m / 手計算24.2pF/m
Interactive_Electrostatics.proでできる範囲であれば、Elmerよりも楽な気がします。
MUMPSに最適化されているようで、計算が速いように思います。
bingのチャットで調べると、ONELABのソルバーGetDPの設定がテキストベースで難しいとの回答がありました。
templatesやtutorialsでそのまま使える条件であれば、しきいが低いです。
慣れれば編集も可能かと思います。
メッシュは四角要素で細かくしました。
0.1m/1mの同心球(軸対称モデル):
1.97pF/rad→12.4pF(球) / 手計算12.4pF
0.1m/1mの同軸円筒(平板モデル):
24.2pF/m / 手計算24.2pF/m
Interactive_Electrostatics.proでできる範囲であれば、Elmerよりも楽な気がします。
MUMPSに最適化されているようで、計算が速いように思います。
bingのチャットで調べると、ONELABのソルバーGetDPの設定がテキストベースで難しいとの回答がありました。
templatesやtutorialsでそのまま使える条件であれば、しきいが低いです。
慣れれば編集も可能かと思います。
OneLabの資料とANSYS Electronics ― 2023年09月23日 21:03
ベルギーのリエージュ大学(フランス語: Université de Liège)の講義資料に電磁場解析について詳しく書かれていました。
https://people.montefiore.uliege.be/geuzaine/ELEC0041/
SimpleCable.geo、SimpleCable.proは、3芯ケーブルの電場・磁場の解析ができるようになっています(電場は動作確認しました。電界ベクトルの他に、|E|がPost設定してあるので見やすいです)。
ANSYSの磁場解析ソフトにフリー版があると記載されていたので、探したところ以下のURLからダウンロードできました。
https://www.ansys.com/ja-jp/academic/students/ansys-electronics-desktop-student
但し、以下のような制限があるので、単純なモデル以外は精度の高い計算が難しいと思います。
・Mesh element count limit:
HFSS, Maxwell, Q3D Extractor: 3D volume: 64,000 elements, 3D surface: 8,000 elements, 2D: 2,000 triangles
Icepak: 512K elements
・Academic terms of use
Z軸を基準に設定し、軸対称モデルによる球の電場解析を実施できました。
https://people.montefiore.uliege.be/geuzaine/ELEC0041/
SimpleCable.geo、SimpleCable.proは、3芯ケーブルの電場・磁場の解析ができるようになっています(電場は動作確認しました。電界ベクトルの他に、|E|がPost設定してあるので見やすいです)。
ANSYSの磁場解析ソフトにフリー版があると記載されていたので、探したところ以下のURLからダウンロードできました。
https://www.ansys.com/ja-jp/academic/students/ansys-electronics-desktop-student
但し、以下のような制限があるので、単純なモデル以外は精度の高い計算が難しいと思います。
・Mesh element count limit:
HFSS, Maxwell, Q3D Extractor: 3D volume: 64,000 elements, 3D surface: 8,000 elements, 2D: 2,000 triangles
Icepak: 512K elements
・Academic terms of use
Z軸を基準に設定し、軸対称モデルによる球の電場解析を実施できました。
誘電体中の球状ボイドの電界強度分布 ― 2023年09月30日 16:49
誘電体中の球状ボイドの電界強度を解析してみました。
ElmerFEMや構造解析ソフト(Salome-meca、PrePoMax、FrontISTR)では誘電体境界の電界強度が不明確になりました。
Onelab、Ansys Maxwellでは、誘電体境界が明確です。
上記の内容をX(Twitter)に投稿したところ、ElmerFEMから以下のメッセージが届きました。
The discontinuous field is mushy because you try to project it to continuous field. There are options in Elmer to also use discontinous Galerkin (and reduced version of it) or elemental fields for postprocessing.
不連続場は、連続場に投影しようとするため、ムズムズします。Elmerには、ポスト処理に不連続ガラーキン(およびその縮小版)や要素場を使うオプションもあります。
ElmerFEMの静電場解析のPost処理にfluxsolverを追加して、fluxsolverにDiscontinuous Galerkinを使うことで、境界がはっきりした電界強度分布が得られました。
Solver 1
Equation = Flux and Gradient
Procedure = "FluxSolver" "FluxSolver"
・
・
・
Discontinuous Galerkin = True
! DG Reduced Basis = True
! DG Reduced Basis Mapping = 3
End
添付図は、左からElmer(通常の静電場解析)、Elmer(fluxsolver)、Onelab/GetDPです。
ElmerFEMや構造解析ソフト(Salome-meca、PrePoMax、FrontISTR)では誘電体境界の電界強度が不明確になりました。
Onelab、Ansys Maxwellでは、誘電体境界が明確です。
上記の内容をX(Twitter)に投稿したところ、ElmerFEMから以下のメッセージが届きました。
The discontinuous field is mushy because you try to project it to continuous field. There are options in Elmer to also use discontinous Galerkin (and reduced version of it) or elemental fields for postprocessing.
不連続場は、連続場に投影しようとするため、ムズムズします。Elmerには、ポスト処理に不連続ガラーキン(およびその縮小版)や要素場を使うオプションもあります。
ElmerFEMの静電場解析のPost処理にfluxsolverを追加して、fluxsolverにDiscontinuous Galerkinを使うことで、境界がはっきりした電界強度分布が得られました。
Solver 1
Equation = Flux and Gradient
Procedure = "FluxSolver" "FluxSolver"
・
・
・
Discontinuous Galerkin = True
! DG Reduced Basis = True
! DG Reduced Basis Mapping = 3
End
添付図は、左からElmer(通常の静電場解析)、Elmer(fluxsolver)、Onelab/GetDPです。
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