今年のLinuxディストリビューション大型リリース2025年06月15日 16:55

Hyper-Vをオンにすると、VirtualBoxから起動できない
今年の5月に商用Linuxとして、最も有名なRed Hat Enterprise Linux (RHEL) 10がリリースされました。
また、ボランティアベースとして最も規模の大きいDebian 13は、リリース候補のインストールメディアとリリースノートが公開され、近々リリースされる状況です。

RHEL-10の大きな変更は、アーキテクチャーをx86-64-v3(Haswell以降)、デスクトップ環境をGNOMEとKDE Plasmaに絞り、性能と信頼性の両立を目指したものと推定されます。

互換OSのAlmaLinux10により確認したところ、以下の状況でした。
(1) WSL2やHyper-Vのマイクロソフトの仮想環境では動作する
(2) VirtualBoxについては、マシンスペックが足りないとのメッセージ表示されインストーラーの起動すらできない状態でした(Hyper-Vが有効になっていると、Windowsがリソースを優先的に確保し、ゲストOSへのリソース制限されるためだと考えられる)
(3) pipからpythonパッケージをインストール可能(Debian-12, Ubuntu 24.04からは、pipコマンドからはシステム領域にインストールできなくなりました)

Debian 13については、ほぼ出来上がっている状態です。
VirtualBox、WSLにインストールしましたが安定しています。
初代Surface Goを有線LANからインストールしたときに、未確認バグ、マイナー周辺機器のサポート終了か原因がわかりませんが、USB 3.0/イーサネット変換アダプタ(ASIX USB to Gigabit Ethernet Family Adpter)が正常に動作しなかったです。
ユーザーがマシンのスペック・用途・好みに合わせて、カスタマイズ可能な柔軟さがあります。

詳細は以下のQiitaへの投稿をご確認お願いします。
https://qiita.com/HD_mount_Music/items/c9c94f03fdff451d488c

マイクロソフト以外のPC-Linux環境は難しい2025年06月12日 17:15

VMwareインストール時のメッセージ
Pythonによる行列転置(モジュールのインポートなし)、Scilabによる行列乗算(Intel-MKL, OpenBLAS)、FrontISTRのTutorial 2(Intel MKLとMPI、4並列)により動作速度を比較して、WSLやHyper-Vが高速との結果が得られました。

しかし、冷静に考えると、フェアな評価ではありません。
マイクロソフトがOSの基盤部分を有利に使用しているのが影響していると感じました。

VirtualBoxは、動作が不安定になることはないですが、WSL・Hyper-Vを使用している場合はフォールバックモードとなるようです(VirtualBoxを単独インストールすると、openblasがHASWELL:avx2と認識するが、WSL・Hyper-V機能をオンにすると低速のNehalem:SSEとなります)。

以下、私のXへのリンク
https://x.com/HD_mount_Music/status/1932062960182251806

VMwareは、買収される前から個人向け製品には力をいれていないように感じていました(SSDやIntel 12世代以降のcoreシリーズPコア・Eコアへの対応、など)。
個人向けは使用環境は混沌としていて、保守サービスの手間はかかるが、高価すぎると売れないので、利益がでなかった?
VirtualBOXよりもPC環境がシビアなようです。デバイスセキュリティのコア分離などをオフにする必要があるようです。
端末の入力が遅くなったと思ったら、マイクロソフトの仮想化が復活していることがありました。
https://zenn.dev/inada/articles/3ae416fe297d17

「Windows 95」とWebブラウザ「Internet Explorer(IE)」抱合せ販売で問題になった独占し、有利な立場を利用する体質を思い出しました。

「小学生に自治体配備の学習用端末、Windows激減 コスパが決め手?ChromeとiPadがシェア分け合う」という記事があるので、2000年前後とは戦略を変える必要があると思います。
https://www.chunichi.co.jp/article/1073065

WSLgのOpenGLアクセラレーション2025年05月22日 18:30

d3d12のGPUモード。GPUだけで156ワットは大きい
WSLgのOpenGLの動作モードについて、わかりやすくまとまった情報がなかったので、実際に動作させて整理しました。
ディストリビューションはDebian12とし、mesa関係はbackportsの新しいバージョン(Mesa 25.0.4-1~bpo12+1)にアップデートしています。

WSLgは、d3d12とLLVMpipeの両方で動かすことができ、コマンド操作により切り替えができます。
export GALLIUM_DRIVER=d3d12 or llvmpipe

d3d12を使用するとGPUの負荷が上がり、 ソフトウェアレンダリングのLLVMpipeを使用するとCPUの負荷が上がります。

マイクロソフトの記載のあった項目(GpuTest 0.7.0のピアノ)は、WSLg+d3d12によりフレームレートが上がります。
https://devblogs.microsoft.com/commandline/wslg-architecture/#system-distro
しかし、項目によっては、LLVMpipeと大差こともありますので、GPUアクセラレーションの効果は、アプリの作り方次第です。

なお、ノートパソコンのように複数のGPUがある場合は、以下のコマンドによりGPUを変更できます。
export MESA_D3D12_DEFAULT_ADAPTER_NAME=NVIDIA or INTEL

詳細は、Qiitaに投稿しましたので、ご参考まで。
https://qiita.com/HD_mount_Music/items/701559d57787a2f183c9

WSL2とHyper-VのLinuxで遊びました2025年05月08日 18:34

~/.bashrcのechoコマンドでアプリ情報を表示。その下はOS情報。
連休中に代表的なLinuxディストリビューション(Ubuntu, Debian, AlmaLinux :RHEL互換, ArchLinux, OpenSuse)をインストールして遊びました。

Ubuntuは、2004年に「マイクロソフトがPCのOSを独占している」ことがバグ1号であると宣言し、互いに批判的でした。今では、マイクロソフトとUbuntuは協調関係にあります。
(1) WSL2、Hyper-V用のLinuxとして、Ubuntuがデフォルトの扱いです
(2) マイクロソフトは、 Canonical (Ubuntuのサポート会社)と協力して systemdのサポートをWSLに導入しました。
https://learn.microsoft.com/en-us/windows/wsl/systemd#systemd-demo-video

マイクロソフトなどのネット情報のみで行動するとUbuntu一択になってしまいます。
今は、以下のスタンスで使おうと思っています。
(1) WSLのCudaを動かしたい:Ubuntu(nvidiaのページのWSL版は、Ubuntuしかありません)
(2) Debian / Ubuntu両方とも対応している:Debian(アップデートで壊れるリスクが低い。カスタマイズしやすい。)
(3) Debian系、RHEL系の両方に対応している:RHEL系(Debianでもよいですが、RHEL系も慣れたい)
(4) 新しいパッケージで遊ぶ:ArchLinux(≒Debian Sid: リポジトリをsidに変えて、全パッケージのアップデート)

理由がなければ、Ubuntu以外を使用したいです。

Qiitaには、各Linux本家のキーポイントとインストールして感じたことを一通り書きました。ご参考まで。
https://qiita.com/HD_mount_Music/items/2038a64745dd3cb30eee

WindowsターミナルのWSLプロファイルのカスタマイズ2025年04月27日 17:05

スタートを右クリックし、ターミナルをクリック
スタートを右クリックし、縦に並んだメニューからターミナルを再度クリックするとWindowsターミナルが起動します。

コマンド名は"wt.exe"ですので、「検索窓」や「ファイル名を指定して実行」に"wt"と入力しても、Windowsターミナルが起動します。

Windowsと連携してLinuxを使用するWSLを使用する場合、Windowsターミナル上部の"v"ボタンから起動すると、便利です。

アイコンなどのプロファイルのカスタマイズ方法とトラブルシューティングについて、Qiitaに投稿しました。
詳細は以下URLをご確認お願いします。
https://qiita.com/HD_mount_Music/items/bdea2fe744a84cc5fb16