SalomeからPyramidメッシュのエクスポート2025年02月17日 16:46

先端に-Z方向の荷重をかけたときの変形(上がElmer、下がSalome-Meca)
オープンソースのCAEソフト「Elmer」での作図とメッシュの作成は、GmshとSalomeを使用するユーザーが多いとのことです。
https://www.elmerfem.org/forum/viewtopic.php?t=2023

Gmshは、GUI操作よりもネイティブもしくはPythonのスクリプト言語で操作するイメージで敷居が高いです。GetStartedElmerのChapter 9
Elmer and External Toolsに基本的な使用方法が記載されています。
http://www.nic.funet.fi/pub/sci/physics/elmer/doc/GetStartedElmer.pdf
私にはGmshが難しくて、Salomeを使うことが多いです。

Elmerで直接読み取ることができるメッシュの形式はunvファイルですが、Pyramid要素を変換できません。このため、六面体と四面体の混合メッシュではエクスポートできない問題があります。

以下の二つの方法で正常に認識して、Elmerで計算できました。
なお、どちらの方法も2次要素にする場合は、一次要素を作り、ElmerGridのコマンドで2次要素に変換するのが無難です。
ElmerGrid xx 2 Mesh_1.zzz -autoclean -increase

(1) Salomeから、faces+solids要素出力を指定してmed形式でエクスポート。Gmshに取り込みmsh(Ver.2、ASCIIフォーマット)でエクスポート。
ElmerGUIからPyramids要素 (605)として読めます。

(2) フォーラムに投稿されたスクリプトを使用する
Salomeからメッシュファイルを選択した状態でsalomeToElmer.pyのスクリプトを実行する。
https://www.elmerfem.org/forum/viewtopic.php?t=7084
https://github.com/jvencels/salomeToElmer

salomeToElmer.pyの修正(古くて推奨されない記述のためWarningが表示される:189行目)
if len(parents) is 2 and elemTypeNbr is not 202:
if len(parents) == 2 and elemTypeNbr != 202:

メッシュのフォルダ(Mesh_1)にentities.sifが作られないので
ElmerGrid 2 2 Mesh_1 -autoclean
を実行。

Elmer Virtual MachineをUbuntu 24.04にアップデートしました2025年01月23日 17:09

Elmer Virtual Machine (Ubuntu 22.04LTSベース)をUbuntu 24.04LTSにアップデートしました
VirtualBoxのGuest Additionsのビルドに失敗するリスクを下げるため、HWEカーネルを削除して使用しています(リリース時点からメジャーアップデートをしません)。

Ubuntu22.04LTSのリリース時のカーネルは、5.15
Ubuntu24.04LTSのリリース時のカーネルは、6.8

新しいマシンなら価値があると思われる。

なお、アップデートには以下の手動インストール、ビルドが必要で手間はかかります。
(1) 基本的なパッケージ以外は、再インストールが必要でした。
(2) Elmer Dependenciesのライブラリは、elmerdeps.shにより再構築。
(3) buildelmer.sh実行時は、エラーメッセージを見てパッケージを追加しました。

2025/1/23時点のgitバージョンのソースコードをコンパイル・ビルドできています。

ElmerFEMのアップデート2024年10月13日 16:55

電位と電界強度分布
ElmerVirtualMachinesが10月7日付でアップデートされていました。
Ubuntu22.04LTSベースです。

新規にインストールする場合は、以下からダウンロードできます。
https://www.nic.funet.fi/pub/sci/physics/elmer/bin/VirtualMachines/

2023年12月のバージョンをインストールしているのであれば、./buildelmer.shのスクリプトによりアップデート可能だと思います。
それ以前はFedoraベースなので、インストールし直した方が良いと思います。

2024年4月に私が作成したVirtualMachinesのスクリプトを組み込んだWSL版(Debian 12ベース)でアップデートできました。
https://www.elmerfem.org/forum/viewtopic.php?t=8266

ブッシングの静電場解析(MMGによるメッシュ分割)の動作も確認しました。
https://www.elmerfem.org/forum/viewtopic.php?t=8269

*****************************************
以下は実行時とコンパイル・テスト実施時のメッセージです。

MAIN: =============================================================
MAIN: ElmerSolver finite element software, Welcome!
MAIN: This program is free software licensed under (L)GPL
MAIN: Copyright 1st April 1995 - , CSC - IT Center for Science Ltd.
MAIN: Webpage http://www.csc.fi/elmer, Email elmeradm@csc.fi
MAIN: Version: 9.0 (Rev: 89b896c9b, Compiled: 2024-10-12)
MAIN: Running in parallel using 4 tasks.
MAIN: Running with just one thread per task.
MAIN: HYPRE library linked in.
MAIN: MUMPS library linked in.
MAIN: MMG library linked in.
MAIN: ParMMG library linked in.
MAIN: Lua interpreter linked in.
MAIN: Zoltan library linked in.
MAIN: =============================================================

100% tests passed, 0 tests failed out of 401

Label Time Summary:
aster = 2.37 sec*proc (1 test)
block = 30.25 sec*proc (11 test)...

Elmer WSL Debian 12 with Elmer Virtual Machine Scripts2024年03月23日 20:46

Elmer Discussion ForumにVirtual Virtual Machineのスクリプトにより作成したWSLディストロを紹介しました。

私は、Ubuntuよりも自由なDebianが好きなので、Debian 12で再コンパイルしました。

依存関係の基本的なものライブラリ”ELAS”は、探すのに時間がかかりました。

多分、Windows環境であれば、VirtualBoxよりも快適に動作すると思います。
メリットは利用可能な機能が多いことです。

添付図のようなメッシュの細分化にも対応しています。

詳細は、以下URLをご参照ください。
https://www.elmerfem.org/forum/viewtopic.php?t=8266

FrontISTR (+EasyISTR)のWSLディストロを作りました2024年03月18日 10:26

FrontISTR with EasyISTRのWSLディストロ(RHEL9クローンのAlmaLinux9をベース)を作成しました。
私のXの投稿をご確認ください。
WindowsのMSYS2環境よりも快適だと思います。

https://x.com/HD_mount_Music/status/1769328725878084038?s=20

"FrontISTR"
https://www.frontistr.com/

"EasyISTR"
http://opencae.gifu-nct.ac.jp/pukiwiki/index.php...

コンパイルに使用したスクリプト
https://github.com/kazuya-goto/autofistr